果実の色 | 白 |
種 | Vitis vinifera |
原産地 | トルコ共和国 |
有名産地 | トルコ共和国 北西部マルマラ地方 |
VIVC登録番号 | 41995 (Yapincak Faux) |
●概要
Yapincak Fauxはトルコ原産の白ブドウで、VIVCでの登録はTable Grape食用ブドウとなっています。日本原産のブドウKoshu甲州の片親です。
現地では一括りにYapincak / Ypindjacとよばれることの多いブドウですが、いくつかの品種が存在しています。
●原産地
Yapincakの原産地は、トルコ共和国 北西部にあるマルマラ地方といわれています。
トルコ共和国内でもほとんどこの地域のみで栽培されているブドウ品種です。
●名前の由来
Yapincakの名前の由来は、ブドウの見た目に由来しています。
ブドウの成熟期にそばかすのような赤い斑点がでるため『KınalıYapıncak(=ヘナ(染料)で染まるだろう)』という名が付き、現在では単に『Yapincak』と呼ばれるようになったといわれています。
●ブドウの特徴・栽培特性
Yapincakの栽培上の特徴は
晩熟で収量はあまり多くない
ブドウも小さいため、果汁の取れる量は必然的に少なくなる。
果皮は薄く、耐病性が高く、干ばつにも強い
成熟期に苦味がある赤いそばかす上の斑点がでることがある。その際にあまり強い圧搾をしてしまうと果汁にも苦味が移ることがある。
また、フルーツや花の香りを強く持つセミアロマティック品種ともいわれています。
●関連する品種やDNA鑑定について
Yapincakに関するDNA鑑定はあまり進んでいません。
ただしYapincak系のブドウの中の一つ、テーブルグレープのYapincak Fauxは、日本原産のブドウKoshu甲州の片親とされています。
●主な産地
Yapincakの主な産地は、原産地でもあるトルコ共和国 北西部マルマラ地方です。
●ワインスタイル
Yapincakのワインは数は少ないですが、いくつかのスタイルのワインの生産に使用されています。
花や果物の香りを生かした、爽やかな白ワイン
長期熟成を視野に入れたオーク樽を使用したフルボディの白ワイン
瓶内二次発酵でつくるスパークリングワインなどです。
●シノニム
Yapincak / Ypindjacという名前にはいくつかの品種が含まれること、古いトルコの言葉が名前の由来となっていることなどから、いくつもの表記ゆれや似たような多くの名前が見られます。
Erkek Yapincak, Kinali Yapincak, Yapakak, Yapincak Kinali, Yapindjacなど
甲州の親とされているYapincak Fauxのシノニムは「FRA139」1つだけです。
●相性の良い料理や食材
Yapincakは、爽やかなスパークリングワインからフルボディ白ワインまで様々なスタイルで造られています。そのため、多くの料理や食材に合わせることができます。
伝統的には地元のいくつかの品種と混ぜ合わせた爽やかな白ワインが主流であったといわれています。
レモンやナッツ、鶏の肉などを使用した料理
果物や野菜など
クリーミーなソースやリゾットとも相性が良いとされています。
●代表的なワイン
Yapincakを使用したワインを造っている代表的な生産者は、
原産地と同じトルコ共和国マルマラ地方のPasaeliというワイナリーです。
2000年にブティックワイナリーとしてこの地に設立されました。
マルマラ地方では現在国際品種が主流となっていますが、今でも伝統的な品種の生産にも力を入れている生産者です。
Pasaeli
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