Alibernet / Odesskii Chernyi

A

Alibernet / Odesskii Chernyi 

アリベネ(アリバーネット)

果皮の色
Vitis vinifera
原産地 ウクライナ
有名産地 ウクライナ
シノニム あり
VIVC登録番号 8689

●概要

Alibernet / Odesskii Chernyi とは、ウクライナで品種交配によって生まれた黒ブドウ品種です。

ワイン用ブドウとしても生食用ブドウとしても使用されています。

Teinturier(タンテュリエ)という分類に属する果皮にも果肉にも色がついている品種です。

●原産地

Alibernet / Odesskii Chernyi は品種交配によって誕生した品種のため、原産地はウクライナとはっきりわかっています。

●名前の由来

Alibernet / Odesskii Chernyi の名前は元々は研究所の開発番号が振られていました。

しかし一般に販売する際にいくつかの名前がつけられました。

Odesskii Chernyi (Одеський Черний)→マイナーな名前ではありますがVIVCにはこちらが登録されています。日本語に翻訳すると『オデッサの黒』という意味です。開発した研究所のあった地名オデッサ(Odessa / Одеса)の黒いブドウというのが語源だと思われます。

Alibernet→こちらの方が一般的に使用されているシノニムです。この名前の由来は親品種である『Alicante Henri Bouschet』と『Cabernet Sauvignon』の二つをくっつけたものです。

●歴史

Alibernet / Odesskii Chernyi の歴史にまつわる文献は見つかりませんでした。

寒い地域でも栽培できる高品質・フルボディの黒ブドウの開発を目的とした研究の一環で生まれた品種の一つと思われます。

●ブドウの特徴・栽培特性

Alibernet / Odesskii Chernyi の特徴は

中程度の緩めの房、中程度の顆粒、赤い果肉(Teinturier)

果皮は厚く、蝋質もしっかりしている。

果肉にも色がついているため、果汁の色は濃い

成熟が遅い晩熟品種

寒さやうどん粉病や灰色かび病への耐性は比較的高い

収量は高く、安定している

●関連する品種やDNA鑑定について

Alibernet / Odesskii Chernyi は品種交配により誕生した品種であるため親品種がはっきりわかっているブドウです。

Alicante Henri Bouschet × Cabernet Sauvignonを親品種としてウクライナ オデットの国立ブドウ栽培・ワイン醸造研究所 (UkrainskiiNauchno-Issledovadelskii Institute Vinogradarstva i Vinodeliya) によって開発されました。

1948年に交配され研究所内での実験栽培を経て、1950年に品種として選ばれました。

●主な産地

Alibernet / Odesskii Chernyi の主な産地は原産地であるウクライナのオデッサやニコラエフなどの地域です。

またスロバキア共和国、チェコ共和国、ハンガリーなどでも栽培されています。

特にスロバキア共和国の温暖な地域では高品質な赤ワインが生産されています。

●ワインスタイル

Alibernet / Odesskii Chernyi は辛口・フルボディの赤ワインを生産する際に使用される事が多く、オーク樽での熟成をする高品質な赤ワインの生産にも使用されます。樽熟成を行ったものにはBarikové(Barrique)という表示がされています。

ごく稀にslamovévíno(vin de paille ヴァン・ド・パイユ=麦わらワイン)という甘口ワインの生産にも使用されています。その際はエチケットにsladké(甘い)という表示がされる事が多いです。

果皮・果肉ともにAlicante Henri Bouschetから引き継いだ濃い色をしておりアントシアニンの含有量が高いため、タンニンが多く含まれています。そのため非常にしっかりとした色合いのワインになります。

味わいとしてはCabernet Sauvignonを思わせるプルーンや黒いベリー、インクの味わいがしっかりと表現されています。

また上質なものには、チョコレートやハーブなどの香り、樽熟成を経たものはスパイスや燻製、バニラの香りを感じる事ができます。 

●シノニム

Alibernet / Odesskii Chernyi は品種交配により生まれた品種ですがシノニムが存在します。現在シノニムはVIVCに9つ登録されています。

いくつかのシノニムが生まれた背景には品種登録の際に使用されたOdesskii Chernyi (Одеський Черний)がウクライナ語という限定的な言語であったため、苗木の販売や栽培をする地域で理解しやすい名前がつけられたためであると考えられます。

またこの品種の中で一番有名なシノニムであるAlibernetは親であるCabernet Sauvignonを想起させるため消費者にも品種特徴が理解しやすく好まれたため多く使用されているのではないかと考えられます。

Synonyms: 9

ALIBERNET、ODES’KII CHORNII、ODESKIJ CORNYJ、ODESKY TCHERNY、ODESSA BLACK、ODESSKY CHERNIY、ODESSKY CHERNY、ODESSKY TCHEURNY、SEMENAC 1-17-4

●相性の良い料理や食材

Alibernet / Odesskii Chernyi と相性の良い食材は

しっかりとしたタンニンを生かす塊の肉をローストしたような料理

ハーブやミント、スパイスの香りをつけた肉料理

Bravcové Rebierka so Zeleninou(スロバキア風 豚の骨つきリブと野菜のオーブン焼き)

羊肉をミントを加えた香草パン粉で燒く

ガーリックトースト

●代表的なワイン

Alibernet / Odesskii Chernyi を使用したワインの日本への輸入はあまり多くありません。

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