Albarossa アルバロッサ

A
果実の色
Vitis vinifera
原産地 イタリア
有名産地 イタリア共和国 ピエモンテ州
シノニム あり
VIVC登録番号 239

●概要

Albarossaとはイタリア共和国で開発された黒ブドウ品種です。

●原産地

Albarossaは1938年に現在のCREA(Consiglio per la ricerca in agricoltura e l’analisi dell’economia agraria イタリアの公的農業研究機関)にあたる機関で開発されました。
ヴェネト州のブドウ研究家Giovanni DalmassoがNebbioloとBarberaの掛け合わせによる新品種の開発を行なっている中で生まれた品種のひとつです。
当時はNebbioloとBarberaが親品種とされていましたが2009年に行われたDNA鑑定により、Nebbioloではなく類似品種のChatus(Nebbiolo di Dronero)が親品種と判明しました。

●名前の由来

Albarossaの名前の由来は親とされていた2つのブドウの原産地から来ていると思われます。
開発当初は開発者であるDalmasso博士の名前からとった開発名DALMASSO 15-31と呼ばれていましたが、苗木として販売するにあたり『Albarossa=アルバ(地名)の赤』という名前になりました。

●歴史

Albarossaは開発当初はあまり評価されておらず1977年にワイン用のブドウとして認可されましたが、60年代70年代には適切に研究をされてきませんでした。
2001年にDOC Monferrato Rossoへの使用が認められ、この頃にピエモンテ州の高品質ブドウとしても認識され始めました。
またイタリアの品種に再注目を始めたBanfi(バンフィ)などのいくつかのワイナリーによる、共同研究の対象品種にも選ばれ適切な醸造や栽培法が確立されるようになりました。

●ブドウの特徴・栽培特性

Albarossaの特徴は
樹勢が強く、安定して多産な傾向があり
やや遅めの成熟ですが高酸度を保つことができます。
厚い果皮にたくさんのフェノール含有しています。
顆粒は小さく、密な房のため、うどんこ病などカビ系の病害に弱く
乾燥した石灰質の土壌での栽培が好ましいとされています。

開発コンセプトはNebbioloの高品質さとBarberaの高収量と耐病性でした。片親がNebbioloではなかったのですがゆっくりとした成熟や石灰土壌で栽培すると高酸度を維持できること、多くのアントシアニンを持つことなど素晴らしい特徴を多く持つ葡萄となった。

●関連する品種やDNA鑑定について

Albarossaの関連品種については開発時と2009年の再検査で別の結果が出ています。

開発時はNebbioloの高貴さを保ったまま高収量化をしたいというコンセプトがありNebbioloとBarberaが親とされていました。
しかし、2009年のDNA鑑定により片方の親はNebbioloではなくChatusチャトゥス(別名Nebbiolo di Dronero)という別品種であったことがわかりました。

開発は1938年にGiovanni Dalmassoによって行われました。

同じような時期に兄弟品種としてCornarea、Nebbiera、San Michele、Sopergaなども開発されています。

●主な産地

Albarossaの主な産地は北イタリアのピエモンテ州です。
その中でもアスティ、アレッサンドリア、クネオの3つの地域で栽培されています。

2000年頃には1haほどでしたが、2016年には約70haまで拡張されています。

●ワインスタイル

Albarossaのワインスタイルは
紫がかった濃いルビー色の外観
スパイスやチェリーなど黒や赤い果実の香り
薔薇やすみれ、タバコの香り
しっかりとした酸とシルキーなタンニン
構成もしっかり感じられる
長期熟成に耐えうるワインの生産も可能で
オーク樽での熟成にも向く

比較的高アルコールになる事が多く
フルボディのワインに仕立てられることが多い。

●シノニム

Albarossaは人工交配による開発品種のためシノニムは多くありません。
VIVCには2つのシノニムが登録されています。

Synonyms: 2
DALMASSO 15-31、INCROCIO DALMASSO XV-31

●相性の良い料理や食材

Albarossaと相性の良い料理や食材は
フルボディの赤に負けないようなしっかりとした肉料理
また、スパイスなどの魅力的な香りが特徴のため煮込み料理などともよく合うといわれています。
タンニンもありますが酸度も高いため、塊の肉など咀嚼回数が多い料理よりも柔らかく解けるような食感の料理がオススメです。

スパイスを使った牛もも肉の赤ワイン煮込み
鴨のコンフィ
ブータンノワールやレバーなど血や内臓を使った料理にベリーとスパイスのソース

●代表的なワイン

現在はたくさんの生産者が栽培しているAlbarossaですが黎明期から開発などを行っていたとされる会社の一つがBanfiです。
トスカーナが有名ですがこちらはBanfi Piemonte
Albarossaももちろん単一品種として醸造ボトリングしています。

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