Annex Kloof Wines

●詳細

Annex Kloof Winesは、『美しい渓谷の交わる場所』という名前のついたワイナリーです。Thys、Hugo、Tobieの兄弟によって運営されており、約600haという広大な畑から約8,000tのブドウを生産しています。この管理には彼らの息子たちも参加しています。ブドウ畑以外にも、プラム・柘榴・柑橘や小麦の栽培、牛の飼育などもしており農場内の生物多様性の維持にも力を入れています。農場の利益の一部を使用して、蔓延するヨーロッパ松など外来生物の除去にも貢献しており、フィンボスという南アフリカ独自の低木郡の再生や保護の活動を行っています。この活動の成果としては、南アフリカ本来の生物の保護や生物群の復活だけでなく、周辺の水資源の保護や節約など活動の成果も多岐にわたっています。

自社で瓶詰めをするワイナリーとしては2006年に設立されていますが、農園としての歴史は古く、1907年ごろに彼らの曽祖父がブドウを植え、1910年にワイン造りを始めています。AnnexKloofという名前もこの頃に付けられたものです。

●畑

畑は主にPaardebergの北斜面に位置しています。ここはワイナリーの名前通り渓谷が重なる場所で、Aprilskloof、Joubertskloof、Siebertskloofの３つの渓谷の間に位置します。

海岸に近いためケープタウンよりも温暖ですが、渓谷の斜面などにより昼夜の寒暖差を得ることでしっかりと熟したタンニンを得ることができます。

土壌は様々ですが、多くは花崗岩で点滴灌漑を用いて管理しています。

仕立ては一部を除きほとんどが垣根仕立てになっています。

Paardeberg山のピノタージュのみブッシュヴァインとなっています。

●醸造・栽培

ブドウは手作業で収穫され、傷がつかないよう小さなカゴで運ばれます。その際に劣化を避けるため2〜3℃に冷却されます。その後手作業で選果され、ゴミや葉、未熟な果実は省かれます。

除梗をし開放型の発酵槽で約１０〜１２日間かけて自然な形で発酵を行います。発酵後も3〜4週間ほど果皮は果汁の中に残されます。これによりしっかりとしたタンニンの構成などを得ることができます。

ワインを得るために軽いプレスをし、2〜3回使用した木の樽で最長2年間熟成をされます。特にマルベックに関しては自然な果実の味わいを生かすために新樽の使用はあまりされません。

●地図

●生産しているワイン

生産しているワインは、マルベックがフラッグシップとなっておりHugoは南アフリカのマルベック王とも呼ばれています。これは1991年にHugoがアルゼンチンを訪れた際にこの品種を気に入り（本人曰く恋に落ち）その際に当時のアルゼンチンのワインではオークや他の品種が邪魔をしていると考え、マルベック本来の魅力を最大限引き出すワインを作り出す事にしたのが始まりです。

1997年には最初のクローン（MC1）が植えられ、翌年にはMC71、その後もマルベックへの熱は冷めず2011年に最新のクローンMC629が植樹されました。そして現在ではマルベックで使用可能な５つのクローンが全て農園に存在しています。

彼はそれぞれのクローンに味や香りの違いを見出し、マルベックのみで完璧なブレンドをすることを可能にしました。

– MC 1 –色と構造

– MC 71 –黒いベリーやラズベリーなど、フルーティーなキャラクター

– MC 37＆MC 429 –スパイシーさ、上質なタンニン、フィンボス（ハーブ・植物）のキャラクター

– MC 629 –現在模索中

また、AnnexKloof Red Blendの『TULU』という名は、2013年に亡くなった彼らの父Toeloeに敬意を表してつけられています。

●その他